喉の病気で多いのは扁桃炎、そして風邪による喉の痛みや声のかれです。
ただし、声がかれている時、特に急激にではなく少しずつ声がかれてきた時は、喉頭癌の可能性が疑われます。周りの人から声のかれを指摘されたり、歌が上手く歌えなくなってきたりした場合には、早めに受診するようにしましょう。
喉の奥は患者さんご自身が目で見て確認することができないため、耳鼻咽喉科できちんと検査をしてもらう必要があります。
なお、喉頭癌は、進行する前であれば、ほぼ100%治すことができます。
進行してしまったら摘出手術が必要になり、声を失うことになってしまいますので、ちょっとした声のかれでも油断は禁物です。
主な扁桃腺の病気としては、痛みや発熱を伴う扁桃炎、そしていびきや睡眠時無呼吸症候群の原因にもなる扁桃肥大があります。
扁桃炎は抗生物質を投与しつつ、点滴で脱水症状にならないようにする必要があり、症状が悪化している場合には膿を出すために切開することもあります。
一方、扁桃肥大はそれだけで手術することはありませんが、年4回以上扁桃炎が発生している、睡眠時無呼吸症候群の原因になっている、扁桃病巣感染症を併発しているといった場合には、摘出手術をすることもあります。
子供に多い喉の病気としては、溶連菌感染症があります。
これは粘膜や皮膚に溶連菌と呼ばれる細菌が感染する病気で、喉の痛みや腫れ・発熱・手足の発疹といった症状が現れます。専用の検査キットを用いて診断をして、抗生物質によって治療を行います。また、アデノウイルス感染症も子供に多い喉の病気の一つです。
こちらは、プール熱や流行性結膜炎の原因になっているアデノウイルスの感染によって、結膜炎や高熱(夕方以降のみ)といった症状が現れるのが特徴です。
直接アデノウイルスに効く薬はまだ開発されていませんが、症状を抑える薬を用いて治療していきます。
そんな方は、肺癌・結核・肺気腫などの可能性があります。
いずれも早期発見が重要で、治療が遅れると手遅れになってしまうこともあります。
当院はCTを導入しており、きちんと検査を受けることで的確な診断をすることができ、もし重大な病気でないことがわかった場合にも安心感に繋がりますので、早めに検査を受けられるのがお勧めです。
たかが咳だと油断しないようにしましょう。