お子さんの耳の病気として多いのが、急性中耳炎です。
1歳前後から増えていき、中には薬が効きにくい細菌もあるため、なかなか治らないということもあります。特に保育園や幼稚園などで集団生活を送っているお子さんや、人工乳で育ったお子さんは、注意が必要です。
また、見えないところで症状が起きていることがほとんどですので、治ったと思っても最後まできちんと通院を続けてあげるようにしましょう。
また、大人に多い耳の病気は、突発性の難聴です。難聴には、治せるものと治せないものがありますが、突発性難聴に関しては、とにかく早めに治療を始めることで、治癒率が高まることがわかっています。突発性難聴に関しては当院院長の専門分野でもありますので別ページでも詳しくご紹介しております。
少しでも耳の異常を感じましたら、すぐに受診するようにしましょう。
中耳炎とは、耳の中でも鼓膜より内側の部分に細菌が繁殖して、炎症を起こしている状態のことを言います。症状が一気に進む急性中耳炎、それが悪化して鼓膜に穴が空く慢性中耳炎、何度も中耳炎になることで鼓膜が弾力を失って中耳の粘膜にくっついてしまう癒着性中耳炎があります。
特に子供の場合は、治療が遅れることでその後の耳の成長に支障をきたすことがあります。また、何度も中耳炎になる子も珍しくありませんが、後遺症を残さないようにするためにも、ご本人も親御さんも根気強く治療を続けていくようにしましょう。
また、風邪を引いて中耳炎になることも多いため、手洗い・うがい・マスク着用などの予防策は徹底しましょう。
鼓膜よりも外の部分を外耳と言います。
そして、耳掃除などによって外耳に傷ができ、細菌が繁殖して炎症を起こすのが外耳炎です。耳の触り過ぎで発生することもあるため、気をつけましょう。
なお、症状としては耳の痛みがあり、特に耳を引っ張った時に痛みがあるようでしたら、早めの治療が必要です。
メニエール病とは、内リンパ水腫によってめまいを起こす病気のことです。
一言で「めまい」と言っても、視界がぐるぐると回って見える回転性のめまい、浮いている感じがしたり目の前が暗くなったりする非回転性のめまいがあります。
ストレス・疲労・低気圧などが原因と言われていますが、詳しいことはまだ明らかになっておらず、繰り返し症状が現れる場合にメニエール病であると診断されます。
また、女性の方がなりやすい傾向にあります。
耳鳴りには、急性のものと慢性のものがあります。
急性の場合は突発性難聴・メニエール病・急性低音障害型感音難聴・急性音響性難聴・外リンパ瘻などが疑われ、原因と程度によっては入院が必要になることもあります。
一方で、耳鳴りが慢性化している場合は、加齢・内耳障害・脳腫瘍・脳血管異常・聴神経異常・高血圧などの原因が考えられ、耳鳴りの原因を治しつつ、生活に支障が出ないよう不快感を緩和する治療も平行して行います。
顔面神経は、聴覚と同じところを通っているため、耳鼻咽喉科で扱います。
脳に異常がある場合と耳に異常がある場合があり、まずは的確な診断を行うことが重要です。なお、脳の異常が疑われる場合は大学病院での精密検査が必要となります。
耳に原因がある場合は、ステロイドや抗ウイルス剤などを使用して治療を進めていきます。
顔が動かしにくいと感じる方、飲み物が口からこぼれやすい方、目を閉じられない方などは、まずは早めに受診するようにしましょう。
突発性難聴とは、内耳の病気で、その名の通り急激に耳が聞こえなくなっていくのが特徴です。少し耳鳴りがして聞こえづらくなる程度のものから、片耳が全く聞こえない、めまいが酷くて起きられないといった重度のものまであり、いずれも早期治療が欠かせません。
誰でも罹る可能性はありますが、飲み薬や点滴、そしてストレスコントロールなどで治ることもありますが、治療開始が遅れれば遅れる程、治癒率は下がっていき、半年間放置すると完治させることはかなり難しくなります。
当院の院長は、大学病院で突発性難聴の研究を行い、博士号を取得しました。
そのため現在もこの病気の治療には力を入れています。ただし、まだまだ解明されていないことが多い病気で、とにかく”いかに早く治療を始めるか”で回復するかどうかがほぼ決まってしまいます(2週間以内に治療を開始すれば8割の確率で症状が改善されます)。
耳が聞こえづらいと感じた方は、すぐに当院へご相談にいらしてください。